本研究では、認知症を介護する労働者を対象に、介護負担感と労働生産性との関連を明らかにするとともに、これらの関連に及ぼす仕事の特性の緩衝効果を検討することを目的とした。社会調査の登録モニターのうち、身内に「認知症」で介護を必要とし、自身がその人の介護を行っている労働者34,800名を対象にウェブ調査を実施し、先着で回答した379名を解析対象とした。本研究より、認知症を介護する労働者の介護負担感が高いほど、労働生産性が低下することが明らかとなった。また、同僚のサポートは、介護負担感と労働生産性との関連に対して、緩衝効果があることが示唆された。
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