日本における死因第3位の肺炎を引き起こす原因と言われる嚥下障害に対して、予防的なケアが重要である。しかし未だ嚥下障害への看護については明らかにされていない点も多いため、本研究では、双生児研究法を用いて嚥下障害に対するケアの科学的根拠を明らかすることを試みた。 主に、既存の嚥下機能の評価指標における遺伝や環境要因の影響を明らかにした。嚥下障害のリスクでは遺伝要因が大きく、嚥下障害の発症については環境要因の影響が大きいことが明らかとなった。具体的な環境要因との関連では、高温の食事摂食やこしょうの摂取が嚥下障害リスクの低減に関連がみられたが、これは遺伝の交絡の影響があると示唆された。
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