研究課題/領域番号 |
26861987
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域看護学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
白谷 佳恵 横浜市立大学, 医学部, 助教 (40724943)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 結核 / DOTS / patient-centerd care / recovery / 不安定就労・生活者 / Post-traumatic Growth |
研究成果の概要 |
本研究では第一段階として,地域DOTSを主体的に実施する機関の保健師8人から半構造化面接の協力を得て質的に分析し,DOTSによる服薬療養支援を受ける結核患者の療養生活の概念を明確化するとともに,第二段階で実施する量的及び質的横断調査の評価項目案を精査した. 第二段階として,DOTS下の地域結核療養者及び療養者の担当看護職を対象として,自記式質問紙調査を実施した結果,療養者において心理的成長がみられ,とくに治療中断リスクの高い集団において高値が認められ,心理的成長の関連要因として,DOTSによる服薬療養支援及びその認識が抽出された.また質的自由記載からは,生活改善に関する記述が抽出された.
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自由記述の分野 |
地域看護学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
療養者の特性に応じた包括的な服薬療養支援を受ける結核患者の療養生活として<治療の伴走者を得て完治にむけて走り続ける>を見い出した.これには,病を患う者とのヘルスケアパートナーシップを構築していくうえで活用できる要素が含まれており,地域・公衆衛生看護学の発展に寄与できると考える. DOTSによる服薬療養支援下の結核療養者は,服薬行動の遵守のみならず,生活行動を改善し心理的成長に至る経験をし,患者の個人特性に合わせた継続的包括的なDOTSによる服薬療養支援が寄与することが示された.このような家族・多機関協働によるケア体制は,多くの健康課題を抱える者への支援においても参考とできると考えられる.
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