本研究は、踵骨骨量が増える可能性のある若年女性を対象として、指の比率2D:4Dと踵骨骨量との関連を明らかにすることと、簡易な運動介入を行いそれが体組成にどのように影響を与えるかを明らかにすることを目的に調査を行った。踵骨骨量については、超音波による測定を行った。 2D:4Dと踵骨骨量との関連については同意が得られデータに不足のなかった138名を対象に分析を行った結果、有意な結果が得られた。現在論文執筆中である。 3か月間の簡易な運動介入(各自が運動を選択する自宅でできるサーキットトレーニングを隔日で行うよう指示)の踵骨骨量およびその他体組成への影響については、同意が得られデータに不足のなかった41名(18.5±0.6歳)を対象とした分析を行った結果、有意な結果が得られた。対象41名のうち、22名は運動継続ができ(週3日以上運動を実施)、19名は運動継続出来なかった。これら2群に分け統計分析した結果、どちらの群の対象ともに踵骨骨量が有意に増加していた。しかし、詳細を見るとそれぞれにその理由が異なっていることが明らかになった。運動継続ができた群では、筋力が有意に増加しており、運動継続出来なかった群では、脂質が有意に増加していた。これらの結果より、若年女性では、非常に簡単な運動を継続することで筋力を増加することが可能であることが明らかとなった。若年期に運動習慣をつけ継続することは、将来の骨粗鬆症予防をはじめ生活習慣病を予防する一助になると示唆された。
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