研究課題/領域番号 |
26862000
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
古賀 佳代子 福岡大学, 医学部, 助教 (20598966)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 地域包括支援センター / 保健師スキル / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、地域包括支援センターに所属する保健師(看護職)の専門的職業能力強化のための教育プログラムを開発することである。第1段階として、地域包括支援センターに所属する保健師(看護職)に求められるスキル項目をインタビューと文献から必要なスキル項目を抽出する。第2段階として、第1段階で抽出したスキル項目をもとに、地域包括支援センターに所属する保健師(看護職)の専門的職業能力の強化のための教育プログラムを開発する。第3段階として、作成した教育プログラムを地域包括支援センター職員に提示し、信頼性・妥当性を検討し、修正を加え完成度の高いものにすることを計画立てている。 本研究の専門的職業能力強化のための教育プログラムが活かされれば、新任期の保健師(看護職)が早期に積極的な活動を実施することができると考えらえる。また、習得すべきスキルを明確化することから、保健師(看護職)が一定の地域にいることで、「住民へ一定水準のサービス提供」と住民を巻き込んだ「効果的な連携・協働」を可能とする結果が期待できる。保健師(看護職)の教育プログラムをきっかけに、多職種連携の教育プログラムの見直しも可能となり、地域包括支援センター全体の質向上・住民へのサービス向上が期待できが大変意義がある研究といえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
第1段階である地域包括支援センターに所属する保健師(看護職)に求められるスキル項目を対象者9名の聞き取り調査から抽出することができた。8つの分野(保健、医療、福祉、連携、コーディネート、PR活動、個別訪問時のスキル、仕事の働き方)と、サブカテゴリ―17つで構成している。地域包括支援センターの運営方法(直営・委託)で求められているスキルの結果が違うことも明らかになった。 第2段階である地域包括支援センターに所属する保健師(看護職)の専門的職業能力の強化のための教育プログラム(案)作成は、第1段階の結果をもとに原案を作成した。 第3段階である作成した教育プログラムの実施について、内容を見直し検討中であるため、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は教育プログラムを実施し、信頼性・妥当性の高いものにすることを目的としていた。しかし、第1段階の地域包括支援センターに所属する保健師(看護職)への聞き取り調査から、専門的スキルの抽出(認知症・精神・栄養面の指導スキル)が明らかになったと同時に、教育体制が整っていないことも明らかになった。 第3段階での教育プログラムの実施前に、「本研究の対象地域であるA県内の地域包括支援センターの教育体制の実態を明らかにする必要がある」と専門家から指摘を受けた。よって、平成30年度は地域包括支援センターの教育体制の実態を調査し、その後教育プログラムの開発を完成させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
教育プログラムの詳しい専門家に相談した結果、教育プログラムの実施前に実態調査の必要性を指摘された。よって、今年度は実態調査の費用(印刷費、郵送費等)が必要になると考える。実態調査を実施した上で、教育プログラム(案)を完成度の高いものへとする。
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