本課題は、これまで不可能であった生物個体内における生体分子動態のin situ計測の実現に向け、内視鏡に導入可能な蛍光相関分光法(内視鏡FCS)装置の開発を行うものであった。 この実現に向け、レンズドファイバを用いた内視鏡FCS装置の開発と改良を行い、直径63nm以上の蛍光ビーズの動態計測に成功した。また、計測領域は短径1.0μm, 長径7.1μmの回転楕円体型と、培養細胞よりも小さく、細胞内での内視鏡FCSの可能性が示された。 内視鏡FCSにより、実際の動植物個体の薬物に対する応答などを生体分子レベルで生きたまま観測することが可能になると期待でき、生物学や医学に大きく貢献できると考えられる。
|