ウランバートル市のゲル地区において、4ヶ所合計730戸の住民から街路空間と近隣関係に関するアンケート調査を実施した。分析の結果、住民の居住歴、居住形態、当該地区の成立時期に応じて住民の地域に関する知識、協力行動、地域への愛着に差異が見られた。ゲル地区は一般に住民関係が希薄でコミュニティの基盤が脆弱とされるが、地域により住民の近隣関係や公共空間への関与に多様性があることが示された。 本研究の成果は、学術論文・報告として発表するとともに、モンゴルにおいて市民向けの書籍、講演を実施するなど、研究成果の調査対象地域への還元につとめた。
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