研究課題/領域番号 |
26870022
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
ロメロ・ホシノ イサミ 帯広畜産大学, 畜産学部, 講師 (40579471)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | キューバ / 砂糖 / 日本・ラテンアメリカ関係 / 池田勇人 / 岸信介の対ラテンアメリカ政策 / エルネスト・ゲバラ |
研究実績の概要 |
今年度の目的は、今までメキシコ、日本、米国などの史料館で拝見した史料を整理し、その一部の成果を発表することであった。概ねその目的は達成できた。 まず2016年10月には、所属する日本国際政治学会で成果の一部を発表した。キューバに関するパネルであり、日本のキューバの専門家との意見交換ができた。またメキシコの歴史雑誌『Istor』と上智大学が発行する『イベロアメリカ研究』で学術論文を出版した (査読あり)。前者では池田勇人の政治スタイルを分析した。一方、後者では、日本の対キューバ外交の特徴を他の事例と比較した。 上記の研究の成果に加えて、今年度は、ボストンのケネディー図書館、メキシコの国立図書館、キューバの外交資料館などに足を運び、研究に必要な資料を集めることができた。その成果を来年度に発表する予定である。特にキューバ出張で得た情報は、とても興味深いものである。キューバ政府は、今まで外交史料を公開していなかった。しかも、公開後にも、簡単にアクセスすることができなかった。今回は、キューバ側と交渉でき、無事に史料を見ることができた。その結果、今まで知られていない日本とキューバとの関係が明らかになり、研究の関心であるキューバ糖依存問題を説明できると確信している。 最後に、1950年代における日本の砂糖市場に関する雑誌、報告書なども拝見することができ、この情報を使って、日本国内のグループが、日本とキューバとの関係をどのように見ていたかを整理できると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今まで、多くの外交資料を拝見し、ある程度分析が進んでいる。ただし、本研究計画では、想定していなかったキューバ出張が実現できたことによって、新しい資料が増え、それが反対にまだ分析できていない日本の外交資料分析を遅らせている。これを残りの1年間でできることを目指したい。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度には最後の米国出張が残っている。今までの史料に加えて、新たな情報を得ることを期待したい。また、キューバで得た史料と、残っている史料を使って、平成29年度には学術論文を2本を執筆することを考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究計画に想定していなかったキューバ出張が増え、それを実現するために、金額が増えた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度のキューバ出張の差額をカバーするために使用。
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