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2014 年度 実施状況報告書

エッグシェルヘリコプター:全方向回転球殻を持つ飛行と車輪移動可能な飛行体の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26870046
研究機関東北大学

研究代表者

岡田 佳都  東北大学, 情報科学研究科, 助教 (10713000)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード飛行ロボット / マルチコプター / 球殻 / インフラ点検 / 災害対応
研究実績の概要

本体と独立して全方向に受動回転できる球殻を持つマルチコプターのハードウェア開発を概ね完了した.マルチコプターは,実施計画に記載した構想のとおり,軽量かつ頑強なジオデシックドームを利用した球殻とマルチコプター本体をジンバルにより受動接続する構造とした.
また,開発したマルチコプターを研究室や屋外の橋梁で試験し,機構的に期待できる3つの特長を発揮することを確かめた.まず,1.球殻で本体が覆われるため構造物付近でも安全に飛行できることを確かめた.橋梁での試験では,意図した強度設計のとおり,3m/s程度で橋梁に衝突しても自他損に至ることはなかった.また,2.球殻を車輪のように使って構造物表面を転がるように飛行できることを確認した.これにより,搭載したカメラで構造物表面を一定の至近距離から詳細に観察することに成功した.さらに,3.路面の凹凸と無関係に球殻内のマルチコプターの姿勢を制御し離発着できることも実証した.具体的には,平坦でない河原などでも場所を選ばす離発着できた.以上の特長は,マルチコプターをインフラ点検や災害対応に適用する場合に有用であり,意義が大きいと考えている.
さらに,平成27年度に実施予定であった球殻内部からのセンシング手法についても前倒しで研究に着手した.
以上の成果は,国内学会数件で発表したほか,査読付き国際学会にも投稿済みである.またテレビや全国紙でも多数報道され,研究成果が社会・国民に発信された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概要で記載したとおり,ハードウェア開発が概ね完了し,またセンシングや制御の開発についても検討を開始している.これは予定していた研究実施計画どおりの成果であり,研究開発は順調に進展していると考えている.

今後の研究の推進方策

研究実施計画に記載したとおり,転がり移動と姿勢の制御,および球殻内部からのセンシング手法の研究開発に取り組む.なお,研究の目的を達成する上で現時点で把握している解決困難な課題は特にない.

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額は,今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり,平成27年度請求額とあわせ,平成27年度の研究遂行に使用する予定である.

次年度使用額の使用計画

ロボットの機構部品の購入や,独自設計の部品の試作,成果発表のために使用する.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 受動回転球殻UAVの汎用的設計法の提案と実験的検証2014

    • 著者名/発表者名
      水谷将馬,岡田佳都,柳村一成,矢野浩史,大野和則,田所諭
    • 学会等名
      第15回 計測自動制御学会 システムインテグレーション部門 講演会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2014-12-15
  • [学会発表] 錯雑した構造体中での飛行が可能な回転球殻を有するクアッドロータ2014

    • 著者名/発表者名
      水谷将馬,大野和則,柳村一成,岡田佳都,竹内栄二朗,田所諭
    • 学会等名
      日本機械学会 ロボット工学・メカトロニクス講演会 2014
    • 発表場所
      富山県
    • 年月日
      2014-05-27
  • [備考] 飛行ロボットによる災害・インフラ調査

    • URL

      http://www.rm.is.tohoku.ac.jp/%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E9%85%8D%E7%AE%A1%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E7%A0%94%E7%A9%B6/

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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