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2016 年度 実績報告書

現代モンゴルにおける人と宗教の移動に伴う新たな共同体形成に関する宗教社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 26870051
研究機関長崎大学

研究代表者

滝澤 克彦  長崎大学, 多文化社会学部, 准教授 (80516691)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード宗教社会学 / モンゴル研究 / 国際移動 / 宗教の越境 / 福音派 / 民族主義
研究実績の概要

本年度は、韓国、英国、日本における現地調査を実施し、人の移動と宗教によって取り結ばれる新たな共同体の実態と特徴について明らかにした。
4月16日~18日、5月21日~23日、8月20日~24日に実施した韓国における現地調査では、2カ所のモンゴル人教会において参与観察を行い、彼らの宗教生活および宣教活動の実態を明らかにした。また、8月26日~28日に実施した英国における現地調査では、在英モンゴル人キリスト教徒に聞き取りを行い、キリスト教徒の国際的なネットワークと英国における活動の実態について調査した。
これらの現地調査および関連資料の分析を通して、国境を越えた宗教的ネットワークが広がっており、特に異国にくらすモンゴル人にとって、宗教的な連帯が日常生活に関わる情報交換や相互扶助などの宗教生活以外の文脈においても重要な役割を果たしていることが明らかになった。また、キリスト教に関しては、民族意識が異国におけるモンゴル人およびモンゴル系諸民族へ向けた宣教活動にとって重要な動機となっており、在韓のモンゴル人教会がそのような民族意識を醸成し、宣教活動を活性化させる一つの在外拠点となっていることも明らかとなっている。
一方で、仏教についても、活仏などのグローバルな活動が日本や米国にくらすモンゴル系諸民族同士を結びつける機会を提供すると同時に、異国における「モンゴル人(あるいはモンゴル系民族)」としての民族意識の活性化に寄与している実態が明らかとなった。
以上の成果を学会・研究会における発表および論文のかたちで公開した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 宗教の越境と文脈―宗教的ダイナミズムをめぐる存在論的・認識論的前提の批判的検討を通した超域的議論のための方法論的考察2017

    • 著者名/発表者名
      滝澤克彦
    • 雑誌名

      多文化社会研究

      巻: 3 ページ: 117-129

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 〈世界の思潮〉社会主義の残したもの―「宗教」に関わる歴史的実験の帰結2016

    • 著者名/発表者名
      滝澤克彦
    • 雑誌名

      アステイオン

      巻: 85 ページ: 210-214

  • [学会発表] モンゴルの福音派キリスト教における在韓モンゴル人教会の意味2016

    • 著者名/発表者名
      滝澤克彦
    • 学会等名
      「宗教と社会」学会第24回学術大会
    • 発表場所
      上越教育大学(新潟県上越市)
    • 年月日
      2016-06-12

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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