本研究は、大規模噴火によって堆積した多数の「広域テフラ」を識別・同定するための新しい判断基準として、過去の地磁気を記録した「古地磁気方位」に着目した。「広域テフラの古地磁気方位」の有用性を評価し、その実用化を進めることが本研究の目的である。国内の複数の広域テフラについて、開発した試料採取冶具によって試料採取をし、測定を行った結果、古地磁気方位をこれまでにない精度で決定することができた。これにより得られたデータは識別・同定に有用であることが分かった。さらに本手法を応用し、爆発的な大規模噴火現象の時間スケールを見積もる方法も考案できた。
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