我々は関節リウマチにおいて病態に関連するCD4+T細胞サブセットに注目して検討を行ってきた。自己免疫性関節炎の動物モデルにおける検討では、関節炎の病原性細胞とされるTヘルパー17細胞の分化を決定する転写因子RORγtを過剰発現したRORγtトランスジェニックマウスにおいて、Foxp3+制御性T細胞でRORγtの発現が亢進することによってTh-17細胞特異的に免疫応答を抑制し、関節炎の発症を制御する可能性を見出した(Kondo Y, et al. Arthritis Res Ther 2015)。 これらの結果は、T細胞分化制御が自己免疫性関節炎の新たな治療戦略となり得る可能性を示唆している。
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