切除不能進行膵癌を対象に、自らの先行研究に基づく候補遺伝子解析及びゲノム網羅的解析を行った。先行研究で候補になった3つの薬物代謝酵素関連の遺伝子多型の検証を行った。その結果、SLCO1B1のrs4149086は治療効果予測因子であり、rs4149086がAGまたGGを有する患者は、塩酸ゲムシタビンよりも経口フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を中心とした治療を行うと効果が期待できることからがわかった。また、ゲノム網羅的関連解析から膵癌の予後や有害事象と関連する候補SNPsを同定した。さらに、ゲノム網羅的関連解析を実施する新たな統計手法の開発を行った。
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