パーキンソン病関連遺伝子として同定されたLRRK2、RAB7L1は細胞内小器官であるエンドソーム・リソソームまわりの細胞内輸送を調節することが示唆されている。本研究において、マウスや線虫におけるRAB7L1-LRRK2遺伝子経路の存在を示すとともに、その下流で機能する候補因子としてリソソームへの細胞内輸送に重要なAP-3複合体を同定し、LRRK2との機能的関連を明らかにした。また、パーキンソン病脳内において特徴的なαシヌクレインの神経細胞内蓄積にリソソームが関与することを示唆する知見も得られた。以上より、パーキンソン病発症にリソソーム障害が重要な役割を果たすと考えられた。
|