本研究では、イネの玄米中栄養成分を改良するための新たな遺伝子資源を発見するために、野生イネに注目し、玄米中のミネラルや遊離アミノ酸の濃度を増加させる野生イネ遺伝子資源を探索しました。その結果、6 種の野生イネから、鉄や亜鉛などのミネラルや遊離アミノ酸の玄米中濃度を増加させる遺伝子資源を同定することができました。また、これら遺伝子資源を育種に利用可能にするために、ゲノム情報を利用した遺伝学的解析を行い、分子マーカーの作成を行ないました。遺伝子資源や分子マーカーは、イネの玄米栄養を改良するために必要不可欠な材料です。そのため、本研究の成果はイネの玄米栄養育種の進展に大きく貢献すると考えられます。
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