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2017 年度 実績報告書

非伝統的マクロ経済政策と国債市場

研究課題

研究課題/領域番号 26870124
研究機関早稲田大学

研究代表者

吉村 淳子 (小枝淳子)  早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (30549275)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード非伝統的金融政策 / 国債市場 / マクロ効果 / 政府債務モデル
研究実績の概要

以下の3つの課題を同時に進めた。
ア)非伝統的金融緩和の効果、イ)国債とマクロ環境:マクロファイナンス・アプローチ
ウ)政府債務モデルの推計
研究課題ア):出口戦略やゼロ金利制約を組み込んだSVARモデルを構築した。ゼロ金利環境における非伝統的金融政策の効果に加え、ゼロ金利解除のマクロ効果、波及チャンネルを日本のマクロデータを使って推計した。非線形のインパルス応答関数を推計することで、ゼロ金利解除(または出口)におけるマクロ効果がそのときのマクロ経済状態に依存し、場合によっては緩和効果(インフレにやGDPが増える)を持つことがわかった。例えば、2006年の出口は緩和的であった。
研究課題イ):ゼロ金利環境でイールドカーブにどういう特殊なことがおこっているのか、非伝統的金融政策などの需給要因がどのように国債市場に影響を与えているかについて、金利の期間構造モデルを使って推計した。推計結果から、長期国債を売って短期国債を売るという投資家(もちきりタイプ)のマチュリティ・スワップがリスクプレミアムに与える影響を推計した。またゼロ金利環境下では、従来のイールドカーブ要素にイールドが反応しにくくなっていることを示した。
研究課題ウ):ソブリン債務モデル(国が返済能力ではなく返済意志に基づいてデフォルトを決断モデル)はArellano(2008)以降、様々なモデルが開発され数値的に解かれている。しかし、この手の非線形な構造モデルは、直接データを用いて推計されたことがなく、モデルのパラメター値(特に割引率や異時点間の代替率)にコンセンサスがない。本研究では、国際金融の分野では使われていない(実証産業組織論の分野で用いられている)方法をつかって、構造モデル推計を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Model based estimation of sovereign default risk2017

    • 著者名/発表者名
      小枝淳子
    • 学会等名
      日本経済学会

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公開日: 2018-12-17  

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