3つの研究課題を進めた。①非伝統的金融緩和の効果。日本における非伝統的金融政策やゼロ金利解除のマクロ効果を推計した。ゼロ金利解除効果がそのときのマクロ経済状態に依存し、場合によっては緩和効果を持つことがわかった。②国債とマクロ環境。需給要因が国債市場に与えている影響を、金利の期間構造モデルを使って推計・分析した。マチュリティ・スワップがリスクプレミアムに与える影響の大きさや、ゼロ金利環境下で従来のイールドカーブ要素に利回りが反応しにくくなったことを示した。③政府債務モデルの推計。アルゼンチンのデータを用いて、国際金融の分野で発展してきた理論モデルの構造推計を行った。
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