研究課題/領域番号 |
26870146
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平田 彩子 東京大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 助教 (80547810)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 環境規制法 / 規制執行 / 地方自治体 / 規制遵守 |
研究実績の概要 |
本年度は,環境規制法の実証的・経験的分析のために,データ蒐集およびデータ分析を実施した.第一に,土壌汚染防止法及び水質汚濁防止法を実施している地方自治体の現場職員に対し,インタビュー調査を行った.対象者は延べ60名を超えた.第二に,ある自治体部署において,2週間のフィールドワーク(エスノグラフィー調査)を実施し,規制法の実施現場を直接観察する機会にも恵まれた.第三に,被規制者たる企業についても2つの組織に対し,インタビュー調査を実施した.第四に,全国すべての地方自治体に対し,水質汚濁防止法,土壌汚染対策法の実施状況に関する質問票調査を実施した.質問票調査は,80%以上という極めて高い回収率を達成できた.以上の経験的データの蒐集は,実証的分析を行う本研究にとって必要不可欠なものである,質的データ,量的データ双方,豊富なデータを蒐集でき,本年度の研究目標は達成できたと言ってよい. データを蒐集する傍ら,国際学会で研究報告を行った(アメリカ,ミネアポリス).国内では,東京大学基礎法学研究会,および日本法社会学会関東支部で研究報告を実施した. 研究の分析を通じて助教論文を執筆し,東京大学法学政治学研究科に提出した.また,英語論文(Regulatory Enforcement in Environmental Law in Japan)を公表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
経験的データの蒐集が当初予定していたよりも,広く,深く行えたため,本研究は当初の予想以上に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,アメリカでの行政職員に対するインタビュー調査,日本の地方自治体職員,また被規制者たる企業へのフォローアップ・インタビュー調査を実施する計画である.同時に蒐集したデータの分析と論文執筆,学会の報告を行っていく.
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