研究課題/領域番号 |
26870149
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中務 佑治 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (10723554)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 国際共同研究、イギリス+ドイツ / 国際研究者交流、イギリス+ドイツ / 固有値アルゴリズム / 固有値の他分野への応用 |
研究実績の概要 |
固有値分解のアルゴリズムについては対称固有値問題と特異値分解に対してカリフォルニア大学デービス校のRoland Freund教授と共同関数近似論による高速・並列化の研究は論文執筆を終え、投稿中である.MATLABプログラムも書けており、随時一般公開する予定である.一般化固有値問題に対しては最適化問題などで多くの応用が発見されており、論文を執筆中、プログラムは改良点である. また、マンチェスター大学のVanni Noferini氏との共著で多項式根をコンパニオン型行列の固有値によって計算する手法の数値安定性について解析し、特に応用上重要なチェビシェフ多項式を基底とする場合の安定性を示した.本論文はMathematics of Computation誌に投稿、受理されている. また、Noferini氏とMITのAlex Townsend氏と共同研究で二変数多項式の共通根計算の論文を完成させ出版された.また、多項式固有値問題に対する線形化手法について新しい見方を導入し幾つかの定理を統一的で簡潔な理解ができることを示し、論文にして投稿した. 他にも、最適化問題への固有値アルゴリズムの応用による効率的アルゴリズム開発、圧縮センシング関連の低ランク行列基底を計算する問題や、QR分解の数値安定性に関する研究を行い、論文にしている.行列指数関数の効率的アルゴリズムの研究もマンチェスター大学Stefan Guettel氏と共同で研究を進めており、論文が完成間近である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
予定よりも論文の書き上がり状況が良好であり、研究代表者の専門である固有値問題を軸に多方面への発展や応用ができている.
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今後の研究の推進方策 |
このまま固有値問題アルゴリズムとその周辺分野での研究を推し進める.
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