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2017 年度 実績報告書

「都市計画」概念の複数の起源とその影響関係に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26870152
研究機関武蔵野大学

研究代表者

松田 達  武蔵野大学, 工学部, 講師 (80624759)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードユルバニスム / ヴェルナー・ヘーゲマン / ル・コルビュジエ / パトリック・ゲデス / 関一 / 都市計画史 / 近代都市
研究実績の概要

本研究は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、欧米主要各国及び日本において「都市計画」の概念がどのように成立し発展してきたのか、それぞれの起源とその影響関係を明らかにしようとするものである。
最終年度にあたる平成29年度は、これまでの研究全体を整理しつつ、そのまとめに取り組んだ。特に研究上重要を思われるいくつかの点に焦点を絞り、その点を掘り下げて新しい事実を解明するとともに、「都市計画概念の複数の起源」という当初の問題提起に対する大きな流れを描きなおした。具体的には、第一に、フランスにおける「ユルバニスム」という概念が生まれていった経緯について、レオン・ジョスリーやアンリ・プロストの役割をもとに、定説以外の可能性も含めてあらためて整理した。第二に、ヴェルナー・ヘーゲマンとル・コルビュジエの活動の接点について詳細な検討を加え、日本建築学会大会にて発表を行った。第三に、パトリック・ゲデスの役割について、社会学との関連も含めて包括的な位置づけを行い、紀要論文を執筆した。第四に、関一、池田宏、片岡安らの活動を再整理し、日本の都市計画創成期の世界的な位置づけについて検討を加えた。特に関一について、ヨーロッパ留学時とその後の活動の関連を調査した。第五に、これまでの研究成果の概要を広く公開するため、東京大学の中島直人准教授への対談的なインタビューを行うというかたちで都市計画創成期の歴史を捉え直して語り、その内容を日本建築学会建築討論委員会が編集するウェブマガジンに公開した。
本研究は全体として、これまで明確になっていなかった都市計画創成期における概念伝播過程や各国間の影響関係について、多くの点を明らかにした。また、パトリック・ゲデス、ヴェルナー・ヘーゲマン、ル・コルビュジエといった国際的に活躍した人物について、都市計画史上の新たな位置づけを提示した。

備考

「建築思想図鑑」の掲載サイトである「建築討論」は、2018年1月より『建築討論WEB』(http://touron.aij.or.jp/)から『建築討論』(https://medium.com/kenchikutouron)に移転しました。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 5件) 学会発表 (1件) 図書 (2件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] 欧米の都市計画創成期におけるパトリック・ゲデスの役割に関する考察2018

    • 著者名/発表者名
      松田達
    • 雑誌名

      武蔵野大学環境研究所紀要

      巻: 7 ページ: 137-146

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中島直人インタビュー「 20世紀前半の都市論―1910年代の断面図 (1/3):イギリス、ドイツ、スペイン、フランス」2018

    • 著者名/発表者名
      松田達、中島直人
    • 雑誌名

      建築討論

      巻: 17 ページ: -

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中島直人インタビュー「 20世紀前半の都市論―1910年代の断面図 (2/3):カミロ・ジッテ、ヴェルナー・ヘーゲマン、ル・コルビュジエ」2018

    • 著者名/発表者名
      松田達、中島直人
    • 雑誌名

      建築討論

      巻: 17 ページ: -

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中島直人インタビュー「 20世紀前半の都市論―1910年代の断面図 (3/3):日本の都市計画創成期、アメリカのアーバニズム論」2018

    • 著者名/発表者名
      松田達、中島直人
    • 雑誌名

      建築討論

      巻: 17 ページ: -

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 市区改正(建築思想図鑑 第13回)2017

    • 著者名/発表者名
      松田達
    • 雑誌名

      建築討論

      巻: 14 ページ: -

    • オープンアクセス
  • [学会発表] ル・コルビュジエとヴェルナー・ヘーゲマンの接点について2017

    • 著者名/発表者名
      松田達
    • 学会等名
      日本建築学会
  • [図書] 建築思想図鑑(仮)2018

    • 著者名/発表者名
      松田達、横手義洋、豊川斎赫、林要次、川勝真一
    • 総ページ数
      240(予定)
    • 出版者
      学芸出版社
  • [図書] 日本都市史・建築史事典2018

    • 著者名/発表者名
      都市史学会
    • 総ページ数
      624
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      978-4621302460
  • [備考] 都市論の潮流はどこへ(ウェブサイト『建築討論』内)

    • URL

      https://medium.com/kenchikutouron/tagged/%E5%BB%BA%E7%AF%89%E8%A8%8E%E8%AB%96-%E9%83%BD%E5%B8%82%E8%AB%96%E3%81%AE%E6%BD%AE%E6%B5%81%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%B8

  • [備考] 建築思想図鑑(ウェブサイト『建築討論』内)

    • URL

      https://medium.com/kenchikutouron/tagged/%E5%BB%BA%E7%AF%89%E8%A8%8E%E8%AB%96-%E5%BB%BA%E7%AF%89%E6%80%9D%E6%83%B3%E5%9B%B3%E9%91%91

  • [備考] 武蔵野大学 松田達研究室

    • URL

      http://www.tatsumatsudalab.net/

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公開日: 2018-12-17  

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