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2017 年度 実績報告書

ヨーロッパ理念とその政治的・社会的反響――ロマン主義、欧州統合、レイシズム

研究課題

研究課題/領域番号 26870160
研究機関東京大学

研究代表者

片岡 大右  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 研究員 (30600225)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードロマン主義 / ポール・ベニシュー / 阿部良雄 / スタンダール / フランソワ・オランド / エマニュエル・マクロン / 加藤周一
研究実績の概要

関連諸領域の文献渉猟を、とりわけロマン主義時代を中心とする19世紀フランスの文学・社会思想に関連して行った。なかでも、ネオカトリシスムと反革命思想の検討に力を入れた。
ポール・ベニシュー『フランス・ロマン主義』の第二巻、『預言者の時代』の翻訳作業を継続するとともに、著者の知的生涯を跡付け、それが彼の19世紀理解とどのように響きあっているのかの検討を進めた。訳書および論考の公刊はいずれも2018年度になる見込みだが、成果の一端は、以下の報告において披瀝する機会を得た。「ポール・ベニシューと阿部良雄によるフランス・ロマン主義」、科学研究費補助金・基盤研究(C)「フランス第二帝政期の文学場と芸術美学」(研究代表者:菅谷憲興)、第8回研究会、立教大学、2018年2月16日。
また、事典項目「フランス・ロマン主義」を執筆し、英独のロマン主義との対比を念頭に、ヨーロッパ・ロマン主義のなかでのその位置づけを定義した(『社会思想史事典』社会思想史学会事典編集委員会編、丸善、2018年刊行予定)。
ヨーロッパ・ロマン主義の比較検討における重要な形象のひとりとしてスタンダールに注目し、研究を進めた。その成果の一端を米国の学術誌に投稿したが、これは査読を経て、2018年度に公刊が決定している("Stendhal et l’experience du miroir," MLN, Vol. 133, No. 4)。
欧州統合の行方が懐疑にさらされる状況下でのフランス政治について、論考を発表した(「予告された幻滅の記録――オランド政権の歴史的位置とマクロン政権の行方」、『世界』897号)。
加藤周一の研究を進め、その一端を雑誌に発表した(「加藤周一とフランス」、『ふらんす』92巻4~8号)。戦後日本を代表するこの知識人については、とりわけヨーロッパ諸思想との出会いに焦点を当てつつ、著作の執筆を予定している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Stendhal et l’experience du miroir2018

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Kataoka
    • 雑誌名

      MLN

      巻: 133(4) ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「薔薇色をどうするか」への序説――モノクロームの世界の金井美恵子2018

    • 著者名/発表者名
      片岡大右
    • 雑誌名

      早稲田文学

      巻: 1027号 ページ: 74-91

  • [雑誌論文] 予告された幻滅の記録――オランド政権の歴史的位置とマクロン政権の行方2017

    • 著者名/発表者名
      片岡大右
    • 雑誌名

      世界

      巻: 897号 ページ: 166-175

  • [学会発表] ポール・ベニシューと阿部良雄によるフランス・ロマン主義2018

    • 著者名/発表者名
      片岡大右
    • 学会等名
      科学研究費補助金・基盤研究(C)「フランス第二帝政期の文学場と芸術美学」(研究代表者:菅谷憲興)、第8回研究会

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公開日: 2018-12-17  

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