研究課題
本研究では、マイクロアレイによる網羅的遺伝子発現データ、臨床病理学的因子、タンパク質相互作用情報、転写因子結合部位、シグナル伝達系や代謝系などのパスウェイ情報、既存の治療薬の情報など、さまざまなデータを融合し、システム創薬の実現に向けたデータベース・アプリケーションを構築する。本年度は、主に研究に必要な計算環境の構築を行った。統計処理言語Rで遺伝子発現データと臨床病理学的因子のみを含んだプロトタイプを構築し、部分最小二乗回帰(PLSR)の計算量の見積りを行ったのち、適切な処理能力を持つワークステーションを選定した。また、PLSRにより得られた遺伝子・臨床病理学的因子間の相関関係の評価の検討を行うとともに、データの格納形式についても検討した。現状はデータの読み出し・書き込み速度を優先し、R言語専用の圧縮保存形式を用いているが、外部公開時にはほぼ読み出し専用となるため、MySQL等のRDBに移行することを予定している。また、12月より週一回、医師と肝細胞癌のオミックス解析についてのディスカッションを行っており、本研究へのフィードバックに努めている。
2: おおむね順調に進展している
本年度に予定していたデータベース検討、プロトタイプ評価、計算機選定と購入については、若干順番が前後したものの、最終的には予定通り行うことができた。
引き続きPLSRを用いた手法の評価を進める。後半ではGUI設計を行うとともに、計算・検索レスポンスの改善を中心に、パラメーターなどの微調整を進める。また。GUI実装を行い、平成28年10月を目処に公開する。公開後のフィードバックによる調整を進める。
計算用ワークステーションの突然の故障等に備えたメンテナンス費用として、経費を保留した。
H27年度以降も10万円前後の経費をハードウェア障害に備えて保留することを予定しているため、適切な使用を心掛ける。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 1件)
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