本研究は、青年期から成人期になった子どもを対象に、父親の社会階層が子どもの進路選択または就職にどのような影響を与えているかを明らかにするために、同じ対象者に5年後追跡調査(インタビューと質問紙調査)を実施した。縦断的研究から子どもの進路形成(高校から大学への移行、高校から職業への移行)について、父親の社会階層と所属高校からの影響を明らかにした。本研究で得た知見により、教育格差が生む出す原因が家庭と学校にあることを解明することで、発展途上にある中国における教育機会の平等の実現ならびに、人材の選抜・配分の危機を乗り越えるための具体的かつ有効な教育政策への提言が可能である。
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