研究課題
年齢,性別,病歴,位置情報,周辺の音声等,個人に関連する情報(以下,「個人属性」と記す)を活用するビジネスが拡大している.現在は,自組織で収集した個人属性を自組織のサービス提供に利用するに留まっているが,自組織で保有する個人属性のみではデータ分析に限界がある.今後は,より詳細な分析を行うために,複数組織が持つ多種多様な個人属性を統合して分析を行い,その分析結果から新たなサービスを創出することが期待される.さらにユビキタスコンピューティングの進展により,個人所有のスマートフォン等で周囲の環境データをセンシングし,その値を収集する,クラウドセンシングの活用が広まっている.しかし,クラウドセンシングを行うためには,各個人のプライバシに配慮する必要がある.より多くの個人に参加してもらうために,個人属性を収集後ではなく,個人所有の端末において匿名化し,匿名化後の個人属性を収集する技術が必要である.個人属性を匿名化しながら収集することは,1レコードから構成される多数のデータベースをそれぞれ独立に匿名化して共有することと等しい.多数のレコードからなるデータベースを,その統計的性質をできるだけ失わないように匿名化する場合と比べて,有用性の大幅な低下を招いてしまう.各個人属性を独立に匿名化を行う場合においても,有用性の低下を低減することのできる,匿名化アルゴリズムを提案した.プライバシ保護指標としては,現在最も盛んに研究されているε-差分プライバシを採用している.
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 6件)
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