ゲノムワイド研究に基づく遺伝的2型糖尿病スクリーニング能に関するメタ解析により、以下の定量的エビデンスを確立し、遺伝子のみによる糖尿病予測はほぼ不可能であると結論づけた。 (1) 危険遺伝子(RA)保有数の増加度と糖尿病リスクとの量反応曲線により、RAの保有数が上昇するごとに、糖尿病リスクの上昇カーブが緩やかになることが判明した。(2)RA保有数に基づく糖尿病リスクスコアの診断能は「ほとんど役立たない」に相当する陽性尤度比(1.32)、陰性尤度比(0.76)であった。(3) 1 RAあたりの糖尿病オッズは、わずか体重2 kg分の肥満度の増加分よる糖尿病危険度に相当する、1.10であった。
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