本研究の目的は、1.研究力向上を導く戦略策定のための研究力分析指標提案、2.研究戦略策定・実施プロセスモデル提示を試み、大学における研究戦略策定・実施方法を体系化することにある。本年度は、各機関で研究分析をどのような組織で行っているか、研究評価と研究戦略という機能それぞれについて調査した。ピックアップした大学の関係者にインタビュー調査を行ったところ、研究力分析を行う専門の人材を配置している機関、配置していない機関がともにあったが、いずれも分析結果を何らかの執行部や部局長らに提供するということは行っていた。しかしながら、提出された分析結果をもとに会議内で研究戦略を立案することは難しいということ、分析結果は学長または研究担当理事の参考として扱われ、研究戦略の判断材料の一つとして有益なものとなっていることがわかった。 また、その調査結果をもとに、研究評価および研究戦略の組織・人材、それらのプロセス、結果をどのように扱っているか、それらに関する課題についての調査票を作成した。
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