スウェーデンとフィンランドにおいて高レベル放射性廃棄物処分場への地域受容性が高い理由として、既存の原子力施設立地地域への立地、問題の「地域化」、原発の所有関係、参加とコミュニケーション、補償と経済振興、国と電力会社の緊密な関係、社会科学の取り込み、政治的プラグマティズムといった要因が考えられる。また、これまでの原子力産業と地域社会の関係性が、処分場の地域受容性に大きな影響を与えていると考えられる。外形的なプロセスやコミュニケーション手法だけでなく、ナショナルな原子力政策の構造や地方自治制度の要因と、地域社会における原子力施設の歴史的な受容過程について、明らかにする必要がある。
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