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2017 年度 実績報告書

市場経済化するラオス農山村の脆弱性/安定性と複合生業の諸機能

研究課題

研究課題/領域番号 26870275
研究機関岐阜大学

研究代表者

廣田 勲  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (50572814)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード生業動態 / ホームガーデン / 林産物 / 森林管理 / 国境 / サブシステム
研究実績の概要

ラオス北部の農山村では、不安定になりがちな農業生産を安定化させるように、様々な活動を組み合わせた複合的な生業が営まれている。しかし現在、市場経済の浸透にともなって生産活動が一部の活動に特化し、複合的な生業形態が失われつつある。本研究は、市場経済化する農村社会における複合生業を様々な側面から評価し、地域の持続的かつ安定的な発展のための生業のあり方を提示することを目的とする。
2017年度については、ラオス北部の村落を対象地として引き続き現地調査を行った。前年度は本地域の作物生産にとって副次的な意味を有するホームガーデンに生育する植物のリストアップを行ったが、これを踏まえ本年度はさらに量的評価を行うためのデータ収集を行った。また、前年度までの調査から明らかになりつつある、近年急速に採取圧が増大していると考えられる複数の林産物が、どの程度生業に与える影響があるのか等の実態を把握する調査を合わせて実施した。調査の結果、ホームガーデンは地域の生業における副次的な生産の場であったものの、地域の生業に対しては生産量の多寡よりむしろ食文化への貢献としての意義があるという結果が示唆された。また近年急速に採取が増加している林産物としてキノコやヤマノイモ属植物等が見いだされた。これらは、ほとんどすべてが国境をまたいで隣国の中国やベトナムに輸出されており、さらに新しい現金収入源としての価値が地域に生み出されるなどしており、ラオス北部山地部の村落の生業動態や森林管理に顕著に影響を及ぼしていた。これらの成果については学会発表、論文等で報告予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 簡便な健康指標(血圧・BMI)を出す際に、スイギュウの乳摂取が及ぼす影響についての予備的調査-フィリピン・ボホール島の事例-2018

    • 著者名/発表者名
      辻貴志・広田勲・Gina Dumanig・Caro Salces
    • 雑誌名

      人間文化

      巻: 43 ページ: -

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Local records of gregarious flowering of six major bamboo species over forty years and the flowering scale of Dendrocalamus membranaceus in northern Laos2017

    • 著者名/発表者名
      Isao HIROTA
    • 雑誌名

      Journal of Mountain Science

      巻: 14(6) ページ: 1058-1064

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/s11629-016-3990-7

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ラオス北部の光るタケ?2017

    • 著者名/発表者名
      広田勲
    • 雑誌名

      竹

      巻: 133 ページ: 18-20

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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