研究実績の概要 |
本研究課題に関連し、相関フェルミオン系のエネルギー散逸を伴う輸送現象における多体効果を調べるため、種類Aのフェルミ粒子がほぼ一定の密度で分布した1次元系の中で、これらと近距離相互作用する別の種類Bのフェルミ粒子を数個、Bのみが感じるトラップに捕獲し、トラップを一定速度で動かした系のダイナミクスを解析した。系のエネルギーの単位時間あたりの増分、すなわち抵抗力に、Aの高密度領域において複数の非自明なピークが生じることを明らかにした。[1] この他、乱れのある超伝導体の模型の非平衡状態について、実時間シミュレーションを含む複数の方法で輸送係数の解析を進めた。 また、本研究課題に関連し、強相関f軌道が準周期的に配列したアンダーソン模型を考え、価数揺らぎ等の密度行列繰り込み群による解析を行った。[2] [1] Jun'ichi Ozaki, Masaki Tezuka, and Norio Kawakami, Phys. Rev. A 92, 023607 (2015). [2] Fuyuki Matsuda, Masaki Tezuka, and Norio Kawakami, Physica Procedia 75, 245 (2015).
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