Gタンパク質共役型受容体(GPCR)は、機能調節のためにヘテロダイマーを形成する事が報告されているが、実態や制御の仕組みについては長らく不明であった。本研究では、2色同時蛍光1分子観察により、生理的条件下の細胞膜で、二つのGPCR、ドーパミン受容体D1RとD2Rが、寿命約30ミリ秒という極めて動的なダイマーを形成する事を初めて明らかにした。ドーパミン刺激後にも動的ダイマー形成が観察されたが、寿命は約7倍長くなった。一方、ダイマー・モノマーの平衡定数は約2.5倍増加し、動的ダイマーの数は減少した。すなわち、ヘテロダイマーのシグナル産生には、ダイマーの質的・量的な変化が重要であることが示唆された。
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