一酸化炭素や揮発性有機化合物は人体や環境に悪影響を及ぼすため、環境触媒と呼ばれる担持金属触媒により浄化することが求められている。担持金属触媒の性能向上や劣化抑制、再活性化を達成するためには、化学反応中の触媒のナノ構造を詳細に解析する必要がある。本研究では、金属酸化物を担体とするパラジウム触媒とナノポーラス金触媒に着目し、前処理条件やガス雰囲気が触媒のナノ構造に与える影響を環境制御型透過電子顕微鏡により調べた。その結果、化学反応中の触媒のナノ構造は、真空中や酸素中とは大きく異なることが明らかになった。
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