超音波応答型ドラッグデリバリーシステムを指向してシクロデキストリン(CD)を高分子ネットワーク内に含むゲル微粒子を創製し超音波に対する応答性を評価した。CDを高分子ネットワーク内に含むキトサンナノ粒子(CD架橋型ナノ粒子)とCDをグラフト化しただけのCDグラフト化キトサンからなるナノ粒子(比較ナノ粒子)を合成し、モデル薬物を用いて超音波応答性を評価した。その結果、比較ナノ粒子は、超音波照射の有無で放出挙動に変化は見られなかったが、CD架橋型ナノ粒子は、遅延放出効果を示すことが分かった。 また、本研究において得られたCDグラフト化キトサンと抗がん剤を複合化したナノ粒子を調製することにも成功した。
|