本研究は,諸外国の音楽科カリキュラム及び実践における《声の発達観》についての調査を目的としたものである。平成26年度は、フィンランド及びスウェーデンにおいて、平成27年度はカナダのブリティッシュコロンビア州において、音楽科カリキュラムの情報を収集するとともに、保育現場、教育現場の音楽活動の視察を行ない、分析及び考察を行なった。 特に、 乳幼児期から児童期の発達に伴った「自然の声」を大切にしていること、音環境として声のトーンや声量に対する配慮を行っていること、多様な文化に関する表現や理解が求められる中で「個人的な声」を重視しているカリキュラムの内容や実践事例があったこと等が挙げられた。
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