研究課題
若手研究(B)
ヒト小腸に常在する乳酸桿菌のガセリ菌は様々な保健効果を有することが知られる。しかし、その栄養要求性は不明で、発酵スターターとしての食品利用は制限されていた。本研究では、ガセリ菌の生育因子がペプチドであることを明らかにし、そのペプチド要求性が低い菌体外プロテアーゼ活性に起因することを示唆する結果を得た。次いで、ペプチド添加に頼らないガセリ菌による発酵乳製造法として、発酵基材をプロテアーゼ(特にペプシン)処理する方法、および特定の乳酸球菌と共培養する方法を新たに開発した。さらに、ガセリ菌が外因性ペプチドだけでなく、内因性ペプチド(ペプシン消化胃ムチン)をも窒素源として利用可能なことを突き止めた。
酪農科学, 畜産物利用学, 食品加工学, 食品微生物学, 乳酸菌学, 発酵学