精神遅滞患者の大規模ゲノムデータから疾患と相関する新規の染色体領域を同定する目的で行われたプロジェクトから、15q25.2-25.3領域が同定された。 本研究は過年度に染色体工学により作製したヒト15q25.2-25.3領域欠失モデルマウスを用い、対象染色体領域の欠失がどのような行動パラダイムに影響を及ぼすか網羅的行動バッテリーを基に同定することを目的とした。この結果、社会性、空間記憶、作業記憶、抑うつ等は顕著な影響は認められないものの、オープンフィールド試験、高架式十字迷路試験から顕著な不安様行動が認められた。 現在、MRIによる脳の構造変化とともに、不安様行動につながる分子基盤を解析中である。
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