エイコサペンタエン酸の受容体であるGPR120が褐色脂肪細胞機能に与える影響について検討した.培養褐色脂肪細胞にGPR120アゴニストであるGW9508を投与すると,Ucp-1などの褐色脂肪細胞特異的遺伝子群の上昇を認め,GPR120のノックダウンやMEK1/2阻害薬によりその上昇は解除された.エイコサペンタエン酸はGPR120およびMAPK経路を介して褐色脂肪細胞を活性化させている可能性が考えられた. また,褐色細胞腫患者における腎周囲脂肪組織の特徴を検討したところ,ヒト褐色脂肪細胞の誘導にヒストン修飾酵素であるEHMT1が関与している可能性が考えられた.
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