ノーベル経済学賞を受賞したヘクマンは、幼少期に投資することが人的資本の蓄積に有効であると主張している。しかし、投資するに当たって必要な情報である「親の社会階層や養育方法が乳児―幼児期の子どもの健康と発達にどのような影響を与えているのか?」に関する研究は日本では限られている。よって、厚生労働省の21世紀出生児縦断調査を用いて分析を行った。 結果、親の乳児期の関わりと子どもの後々の学校生活への適応との関連や母親の年齢と子どもの健康との関連、子どものしつけ方と行動発達との関連などを明らかにすることが出来た。今後更に知見の集積し、日本を「子どもを育てやすい社会」にしていくための提言を行っていきたい。
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