本研究課題では、視覚変化検出処理が多義図形知覚を不安定化させる外的刺激駆動型の脳内ノイズ付加に関与しているのか明らかにすることを目的とした。実験の結果、視覚変化検出処理を駆動させる実験条件では、そうでない条件に比べて、多義図形に対する知覚的バイアス(リバースバイアス効果)が減弱することが明らかになった。更に、視覚変化検出処理を反映する視覚変化検出反応の大きさの増大と多義図形の知覚交代率の増加の間で有意な相関が認められた。これらの実験の結果は、多義図形知覚の不安定化をもたらす外的刺激駆動型ノイズの発生に、視覚変化検出処理が関与していることを支持する。
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