最終年度は、当初の研究計画通り、研究期間全体を通じて実施した研究の成果を、国内外の研究者や技術者、行政職員に向けて積極的に情報発信した。 学術大会では、平成28年7月日本景観生態学会北海道大会にて「【口頭】レインガーデンの役割とその活用手法」、平成28年10月IFRA AR-URBIO CONFERENCE 2016パナマ大会にて「【ポスター】Use of rain gardens for stormwater management in urban design and planning」を発表した。 学会誌では、Landscape and Ecological Engineering誌13(1) pp205-212「Use of rain gardens for stormwater management in urban design and planning」と日本緑化工学会誌42(4) p71「雨庭の排水特性とその活用指針」が受理された。 加えて、平成28年6月に本研究で得られた知見を基盤に新たに研究計画を立て、国土交通省国土政策局平成28年度国土政策関係研究支援事業に応募し、採択された。本研究ではGISを用いて広島市デルタ市街地におけるレインガーデンの建設適地について分析し、その表面流水抑制効果を経済ベースで評価した。そして、平成29年3月研究成果報告会にて「地理空間情報を活用した都市域における人と自然の共生モデル構築に関する研究-レインガーデンの最適配置計画を基軸として-」を発表し、報告書を提出した。 今後、研究対象地を広島市デルタ市街地から瀬戸内ブロックに拡大し、水循環基本法の観点から雨水処理について検討する予定である。
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