研究課題/領域番号 |
26870437
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小川 さやか 長崎大学, 保健・医療推進センター, 技術職員 (80629171)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 集団認知行動療法 / 肥満 / タイプA行動パターン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,肥満改善に有効な認知行動療法プログラムの開発とその効果検証を行うことである。これまで①タイプA行動パターン(Type A Behavior Pattern:TABP)かつ食行動異常のダブルリスクを有する者は,肥満リスクが極めて高いこと,②肥満者への3ヶ月の集団認知行動療法により,体重が約3kg減量することを示した。これらの結果より,心理行動特性に焦点をあてたプログラムを構築することで,既存の集団認知行動療法よりも高い減量効果が得られる可能性がある。本研究では,肥満に対する既存の集団認知行動療法に,TABPコントロールおよび食行動変容をプログラムに加えた新たな減量プログラムを作成し,効果検証をおこなう。 平成27年度前半は,平成26年度に統計解析し,まとめた結果をスコットランドでおこなわれた第23回世界心身医学会議(23rd World Congress on Psychosomatic Medicine)で報告した。国際会議で報告した成果を論文化し,現在,国際誌に投稿している最中である。平成27年度後半のプログラムを実施に向け,研究協力者の医師,保健師,臨床心理士と共に,プログラム実施に向けたトレーニングをおこない,参加者の理解を促進するために,集団認知行動療法に関するパンフレットを作成した。 平成27年度後半は,平成26年度に作成したBeck Diet Programを参考に, TABPコントロール, 早食いの改善, 不合理な食認知の修正等の内容をパッケージングした集団認知行動療法(Group Cognitive Behavior Therapy:G-CBT)のプログラムを実施した。職員定期健康診断において,肥満またはメタボリックシンドロームと判定された者を対象にリクルートをおこない,これまで同意の得られた8名の参加者が3ヶ月間のプログラムを終了している。現在もリクルートを続けている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度前半は,第23回世界心身医学会議(23rd World Congress on Psychosomatic Medicine)にて学会発表をおこなった。国際会議での学会発表後に再度統計解析をおこない,TABPと肥満の関連についての論文を作成した。国際誌へ投稿している最中である。 平成27年度後半には,平成26年度に作成した集団認知行動療法のプログラムを実施し,これまでに8名が3ヶ月のプログラムを終了している。現在も参加者のリクルート中である。データが集まり次第,統計解析をおこなう予定である。これらのことから, おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
現在,これまで明らかにしてきた研究結果(肥満とTABPの関連)をまとめた論文を国際誌へ投稿している最中である。平成28年度前半は,論文の採択を目指す。 平成28年度も引き続き肥満およびメタボリックシンドローム該当者に対し,リクルートをおこない,同意を得られた者に対し,3ヶ月間のプログラムを実施する。データが集まり次第,統計解析をおこなう。早食い,TABPコントロールをプログラム内容に含む集団認知行動療法は,通常の個別保健指導のみに比べて,減量効果が高いことを検証するため,統計解析は主として群(個別保健指導,個別保健指導+G-CBT)× 期間(介入前,介入後,6ヶ月後,1年)の分散分析と多重比較をおこなう予定である。平成28年度はこれまで介入が終了している者に対し,フォローアップをおこなう。 平成28年度の後半は,研究の総括をおこなう。社会貢献のため,研究結果について国際誌へ投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度本介入への参加者が予定していた人数より少なく,各種検査の解析について,目標人数に達した段階で解析をおこなう予定であるため,未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
現在も参加者のリクルートをおこなっている。データが集まり次第,速やかに各種検査の解析をおこなう予定である。検査費用に使用する予定である。
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