原発性胆汁性胆管炎(PBC)の治療薬であるウルソデオキシコール酸(UDCA)やベザフィブラートへの反応性に関わる機序の解明を目指した。胆汁酸合成の律速酵素CYP7A1およびその転写因子のPGC-1αの遺伝子多型(SNPs)は, PBC肝硬変進行との相関が過去に示されていたが,今回PBC患者のUDCA反応性とは相関しなかった。また, 細胞実験において,ベザフィブラートはCYP7A1のプロモーター活性およびプロモーターSNPの機能に影響しなかった。一方で,CYP7A1活性の個人差を規定する新たな因子としてPGC-1αのrs8192678を同定した。
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