研究課題
養豚生産農場の生産記録を記録・分析するためのシステムである「養豚情報システム」を構築し、養豚生産における繁殖成績・肥育成績・群成績を広域的に一元記録することが可能になった。また、時系列解析として、月毎・四半期毎・半年毎・一年毎に数値を表記できる機能を組み入れた。これにより、各農場における生産成績を同じ指標において比較・検討し、経時的な成績の変化を定量化することができるようになった。宮崎県や鹿児島県に所在する養豚生産農場を対象として、上記システムを用いた生産性調査を実施し、収集した情報に関して、目標値を設定するためのベンチマーキングの実施や記述統計の算出、また農場の疾病の有無における生産性の比較などを実施した。特に、2013年末から世界的に流行している豚流行性下痢(PED)と生産性との関連性について詳細に分析し、感染時期による生産性の違いや、PED感染後の処置と生産性との関連性について明らかにした。これらのデータセットを活用して、疾病予防のための知見やハイヘルス農場を維持するために必要な飼養管理の手法を明らかにすることができた。上記の調査にや解析において得られた知見を生産現場に広く還元するために県や生産団体が主催する勉強会やセミナーで講演を積極的に行い、疾病防御によって得られるメリットを宣伝することができた。同時に、これらの成果を学会や科学論文で発表することにより、学術的にも研究成果を広く宣伝することができた。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件)
Animal Reproduction Science
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
doi.org/10.1016/j.anireprosci.2018.03.017
Preventive Veterinary Medicine
巻: 144 ページ: 81-88
doi.org/10.1016/j.prevetmed.2017.05.025
巻: 183 ページ: 1-8
doi.org/10.1016/j.anireprosci.2017.06.013