ラット心筋細胞(H9c2)とラット肝ホモジネート(S9)を用いて、シクロフォスファミド(CY)の代謝、心筋障害モデル(CY 250μM以上)を再現した。そしてN-acetylcysteine(NAC)を併用することで、このモデルでのCY心筋障害を抑制できることを見出した。また、NAC併用でもCYの代謝(4-hydroxyCY産生量)や活性酸素の産生量は抑えられることはなく、acrolein産生が抑制され、不活性代謝物o-carboxyethyl-phosphoramide (CEPM)の著しい増加を認めた。これらよりCY心毒性の主体はCY代謝物の一つであるacroleinであろうと報告した。
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