研究課題/領域番号 |
26870469
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
志田 淳子 宮城大学, 看護学部, 講師 (30530654)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 高校生 / 子宮頸がん予防 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,高校生のための子宮頸がん予防教育プログラムを開発,実施し,その有効性と適用性について検証すること,さらに,開発した教育プログラムの普及に向けて,東北地方A県内における地域・学校の協働ネットワークを構築することである。 平成27年度は,男子生徒に焦点を当て,プログラム試案の有効性を検証した。実施対象は,A県内の県立高校(モデル校)1年生男子89名であり(実施群),プロセス評価ではワークシートの活用率,プログラムや教材の満足等は高かった。また,プログラム試案を実施した同高校の1年生女子95名と比較した結果,有意差はみられなかった。 影響評価を検討するために,プログラム前・プログラム実施直後・3か月後に質問紙調査を行った結果,男子生徒の「子宮頸がん予防の重要性と効果の認識」「子宮頸がん予防に関する主観的規範」「子宮頸がん予防に関する知識」の得点はプログラム直後に有意に上昇し,「子宮頸がん予防の重要性と効果の認識」および「子宮頸がん予防に関する知識」の得点については,3か月後も維持していた。これらは,1年生女子の実施群と同様の結果であった。また,プログラム実施後から3か月後の時点での効果を検討するために,開発したプログラム試案を受講していない同高校の2年生男子94名(未実施群)と比較を行った結果,実施群の「子宮頸がん予防の重要性と効果の認識」「子宮頸がん予防に関する主観的規範」「子宮頸がん予防に関する知識」のいずれの得点も,未実施群より統計学上有意に高かった。 以上の結果より,男子生徒においても開発したプログラム試案の短期的な有効性を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
モデル校における有効性の検証に時間を要したため,ホームページの作成をはじめとするネットワークの構築に十分な時間を確保することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は情報通信ネットワークの整備としてホームページを作成し,教育プログラムの概要や取り組みについての情報を積極的に公開していく。さらに,学会発表や論文等により,成果を公開していく。 情報発信のみならず,関係者との相互の取り組みを重視し,教育プログラムの実施に向けた個別相談や授業支援などを積極的に行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
ホームページの作成に取り掛かることができなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
主に,ホームページの作成をはじめとする情報通信ネットワークの整備に使用する。
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