研究課題/領域番号 |
26870471
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
渡邉 英徳 首都大学東京, システムデザイン学部, 准教授 (00514085)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ビッグデータ / 防災 / ウェブコンテンツ / ビジュアライゼーション / ソーシャルメディア / 減災 / 地図 / マッシュアップ |
研究実績の概要 |
NHK,国立情報学研究所,ウェザーニューズの研究協力者とともに研究を進めた.7月10日に,気象庁が発表する台風情報と,ソーシャルメディア上で発信される災害情報をマッシュアップしたウェブサービス「台風リアルタイム・ウォッチャー」を公開した.台風第8号が接近中のリリースであったことから注目を集め,公開後3日間で30万(ページビュー)を超えるアクセスがあった.NHK,TBS,朝日新聞,毎日新聞等のマスメディアで特集が組まれるなど,大きな反響があった.
その後も,台風第11号,19号や,平成26年度8月広島豪雨,平成26年度御嶽山噴火などの発生に対応して,多様な災害情報を網羅できるようにアップデートを施した結果,本稿執筆時点までのアクセスは累積で50万(ページビュー)を超えている.2015年3月より,プロトタイプで用いた「Google Earth」からオープンソースのデジタル地球儀「Cesium」にプラットフォームを移行し,スマートフォンからの閲覧を可能とした.
コンテストでも高く評価され,Mashup Awards 10にてCivic Tech部門賞,ジャーナリズム・イノベーション・アワードにて最優秀賞を,それぞれ受賞した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の予定では2年間でサービスを完成させる予定であった.しかし,初年度の7月に実用的なサービスをリリースし,多数のユーザを集めることができた.成果物はメディアで数多く報道され,コンテストで受賞するなど,防災・減災のためのサービスとして,高く評価されている.
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今後の研究の推進方策 |
現在のバージョンは,気象庁の情報とソーシャルメディアの情報のマッシュアップであり,マスメディアの情報は網羅されていない.今年度は,マスメディアの情報も網羅し,より多層的なマッシュアップを構築する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
低価格サーバを活用することにより,物品費を抑えることができた.また,既にある機材を転用できたため,新規機材の購入を行わなかった.さらに,本研究に係る出張を行わなかったため,旅費の支出がなかった.
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次年度使用額の使用計画 |
近年急増しているウェアラブル端末に対応するため,機材購入に充てる.また,初年度にスマートフォン対応したことでトラフィックの増大が予想されるため,サーバを増強する.初年度の成果は海外の自治体・政府にも応用できるものであるため,日本と同様の災害大国であるインドネシアに出張し,研究者・政府関係者へのアピールを行なう.
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備考 |
TV,新聞等,メディア掲載12件
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