本研究は、アザラシ型セラピー用ロボット・パロとの長期的な触れ合いが脳活動状態に与える影響をfMRIを用いて調べる研究である。高齢者および若者(20代学生)を対象者にパロを1ヶ月間貸し出し、その前後でパロの映像を視聴している際の脳活動状態を計測した。実験の結果、高齢者6名、若者11名より有効なデータを取得できた。解析の結果、パロ利用後、高齢者はパロの映像視聴時にパロ利用前より賦活する脳の領域が認められたのに対し、若者ではパロ利用前より賦活する脳領域は認められなかった。これより、パロは若者よりも高齢者により影響を与える可能性が示唆された。
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