研究課題
全109例を解析した.Genetic cholestasis群は31例で,臨床診断はALGS 13例,新生児Dubin-Johnson症候群(DJS) 2例,NICCD 4例,PFIC/BRIC 12例であった.Unknown etiology with complications群46例,unknown etiology without complications群32例であった.Unknown etiology with complications群の主な合併症は,周産期異常(31例),感染症(7例)などであった.28例(26%)で分子遺伝学的診断がついた.内訳はALGS 12例(JAG1 11例,NOTCH2 1例),新生児DJS5 例(ABCC2 5例),NICCD 5例(SLC25A13 5例),PFIC/BRIC 6例(ATP8B1 2例,ABCB11 4例)であった.サブグループ別にみると,genetic cholestasis群22/31(71%;ALGS 11例,新生児DJS 2例,NICCD 4例,PFIC/BRIC 5例),unknown etiology with complications群2/46(4.3%;ALGS 1例,PFIC/BRIC 1例),unknown etiology without complications群4/32(12.5%;新生児DJS 3例,NICCD 1例)で分子遺伝学的診断がついた.診断のついた4疾患群間で統計学的検討を行うと,在胎週数,出生体重,発症月齢,D.Bil,AST,ALT,GGTで有意差を認めた.ALGSはAST/ALT,GGTで高値(272/196 IU/L,645 IU/L),新生児DJSは早期発症し(0ヶ月),D.Bil高値(11 mg/dL),AST/ALT低値(25/16 IU/L)であった.NICCDは発症が遅く(4ヶ月),D.Bil低値(2.6 mg/dL)であった.PFIC/BRICはGGT低値(17 IU/L)であった(括弧内中央値).
2: おおむね順調に進展している
全国から解析依頼が増えている。次世代シーケンサーを用いた網羅的遺伝子解析の方法も確立したため、順調に進展している。
これまで次世代シーケンサーを用いた既知遺伝子解析で、原因が特定できなかった症例を対象とし、4813遺伝子を包括的に解析できるTruSightOneシーケンスパネルを用い、原因遺伝子を特定する。また、シーケンスパネルで原因が特定できなかった症例を対象に、全エクソンシーケンスを行い、原因遺伝子を特定する。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
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