• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実施状況報告書

フルクトース摂取によるNASH発症のリスク評価および病態発症メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 26870513
研究機関熊本県立大学

研究代表者

山元 涼子  熊本県立大学, 環境共生学部, 助手 (50580429)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードNAFLD / NASH / フルクトース
研究実績の概要

フルクトースの摂取はNAFLDさらにはNASH発症の危険因子であると考えられているが、フルクトース誘発モデルはNASH病態モデルとして一致した見解が得られていない。本研究ではフルクトース誘発性NAFLDモデルを作製し、フルクトースの慢性的な摂取に伴うNASHの発症リスクならびに単純性脂肪肝からNASH発症のメカニズム解明を目指している。
本年度は雄性C57BL6Jマウスを用い、10%フルクトース水摂取による経週的な病態変化の検討。4週目より肝臓重量の増加、8週目より血清TGの上昇、血清AST、ALTの軽微上昇が認められた。肝臓中TGに関しては経週的に増加傾向を示した。現在、NASHの確定診断には肝臓組織学的検査が必須であることから、組織学的検査を行った結果、4週目より脂肪滴が確認され、12週目においてわずかな炎症細胞の浸潤が見られた。しかし、既存のNASHモデルであるSTAMマウスと比較すると血清AST、ALTおよび肝臓組織学的検査の異常は軽度であり、血糖値に関しては12週間のフルクトース水摂取においても異常は認められなかった。すなわち、10%フルクトース水12週間摂取では軽度の肝機能異常、脂肪肝様の病変は認められたが、NASHには至らないことが示唆された。
そこで、フルクトースモデルとSTMAマウスの相違を明らかにし、NASH発症に特異的なバイオマーカーを検討するため、現在遺伝子発現解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

施設のトラブルにより、予定より短い期間でしか投与実験が行えなかった。

今後の研究の推進方策

現時点においてはフルクトース摂取ではNASHには至っていないが、今後さらに長期間飼育した際の影響について検討を行う。また、初年度に得られたサンプルをもとに、遺伝子発現および代謝物の解析をおこない、既存NASHモデルとの相違を明らかとし、NASH発症に特異的な因子の探索を行う。

次年度使用額が生じた理由

動物飼育期間が予定より短期間でしか行えなかったため、動物購入費に差額が生じた。

次年度使用額の使用計画

再試験を行うため、動物購入費にあてる。

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi