インタビュー調査から起こした質問紙を作成し、調査のために2018年10月5日に倫理審査委員会に申請を行い、2018年12月13日に調査の許可を得た。倫理審査に時間を要した理由は、委員会開催時に委員からの質問に対してその場で申請者が回答をする方法が採用されているが、教育業務のために委員会開催時に大学に戻ることが出来ず、文書での回答をした。その回答が翌月の委員会で審議されるという流れで審査を受けるしかなかったためである。結果的に倫理審査委員会からの研究実施許可を長期間得ることが出来ず、研究の進行が停滞した。 2018年12月末に全国の総合・地域周産期母子医療センターを標榜する404施設に調査協力依頼を行い、協力の同意があった101施設2235名の看護スタッフに対して質問紙を配布した。2月上旬までを回答期限とし、回答者数は1085名であった。データ入力を終え、現在分析を行っている。内容を整理して、学会発表および論文投稿を行う予定である。 今回の分析結果から、研究目的のひとつである「NICUに勤務する看護スタッフによる父親に対する支援の実態や課題について」がみえてくることを想定しており、もうひとつの研究目的である「NICUに勤務する看護スタッフの支援に対するNICU入院児の父親のニーズ」との一致あるいは相違内容を基に今後のNICUに勤務する看護スタッフによる父親への支援方法を整理したいと考えている。 調査協力の同意を得る際に確認したが、協力施設の大半が、この研究結果の報告を求めており、現場での看護スタッフによる父親に対する支援に対する関心の高さが伺えた。協力いただいた施設に対してNICUに勤務する看護スタッフによる父親への支援方法を報告書として伝えるとともに、具体的な父親への支援方法の実施とその効果についても今後検証が必要である。
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