本研究の目的は、認知症を伴う高齢がん患者に対して看護師が実践する「がん疼痛マネジメント」の構成要素を明らかにし構造化をはかることを目的とした。第一段階では、文献検討により看護師が実践する「がん疼痛マネジメント」、看護師が認知症を伴う高齢がん患者に対する看護実践を整理した。第二段階では、看護師5名を対象に聞き取り調査・参与観察を行い、得られたデータを質的に分析した。第三段階では、看護師20名を対象に抽出された「がん疼痛マネジメント」の実践項目への困難感、実施の有無を尋ね、精選を図った。結果、認知症を伴う高齢がん患者に対して看護師が実践する「がん疼痛マネジメント」の内容は38項目に精選された。
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